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第13回 BAR HAYAFUNE シングルモルトの会
2005年3月19日 BAR HAYAFUNE

 モルト会メンバー4人で、はるばる奈良まで出かけました。スプリングバンクのローカルバーレー、グレンモレンジーのマネージャーズ・チョイス、アードベッグ・キルダルトンなど貴重なシングルモルトが飲めて大満足でした。テイスティングのスタイルも我々が名古屋でやっているのと同様にブラインド・テイスティングだったのもグッドでした。

 

1.グレネスク SMWS 86.8 24年 59%

2.ブローラ ダグラスレイン Old&Rare 30年 51.7%

3.クライヌリッシュ キングスバリー ケルティック 14年 53.1%

4.グレンモレンジー マネージャーチョイス 17年 53.2%

5.グレンモレンジー OB 1980 21年 55.6%

6.スプリングバンク ローカルバーリー 1966 34年 55%

7.アードベッグ  キンダルトン 1980 24年 57.6%

※↑クリックすると TASTING NOTE にジャンプします。

[NO.1] グレネスク SMWS 86.8  24年  59%

(香り)トップノートは上品な香りの奥にいがいがとした軽いピート香。シルキーでありながら、まったりと甘く深い香り。しだいにバニラが強く香り、バーボン樽の個性を主張している。

(味)ややひねた、湿った印象。軽いピート。香りの複雑さからするとやや物足りない。


[NO.2] ブローラ ダグラスレイン オールドアンドレア  1971-2001  30年  51.7%

(香り)非常にさわやか、かつ綺麗な香り。軽いピート香。たいへん華やかで、すがすがしい。奥には軽いシェリー香。しだいに酸味が感じられるようになる。さらにバターの香り。

(味)フルーティーな中に特徴的な酸味を強く感じる。ややひねて湿気た味わい。ほどよくきいたピート、ジャーキーさは強くない。

 30年の熟成でこのピート、かなりピートをきかせて樽詰めされたと思われる。


[NO.3] クライヌリッシュ キングスバリー ケルティック  1990-2004  14年  53.1%

(香り)非常に濃い香り。こげた、香ばしい香り。キャラメルの香りも強い。ファーストフィルのシェリー樽の個性である。
 しばらくすれば、醤油を思わせる香りも。酸味とにがみがバランスして、ファーストフィルシェリー樽のいやみが感じられない。

(味)やはりこげた個性が強い、ファーストフィルのシェリー樽のものである。ここでも酸味がほど良くきいており、シェリーがいやみにならないぎりぎりの味わいである。


[NO.4] グレンモレンジー マネージャーチョイス  1983-2000  17年  53.2%

(香り)若々しく、草の香りがする。ミントの香りも強く、さわやかである。しだいに上品に変化していき熟成感もでてくる。たいへん色彩感豊かなモルトである。

(味)ややドライかつ辛い印象。ほどよい酸味を感じる。さわやかでフルーティーを満喫できるモルトである。


[NO.5] グレンモレンジー オフィシャル  1980  21年  55.6%

(香り)まず、いがいがと軽いピートを感じるが、たいへん上品でさわやかである。酸味もほどよく香る。さわやかではあるが、奥にはオゾン香が香り、やや生臭くもある。しだいにミルキーな香りに満たされる。

(味)かなり辛くドライである。ブドウ系のフルーツでピリピリとシャープな味わい。しばらくすれば、非常に心地よい木の香りが広がり、ついつい姿勢を正したくなる。


[NO.6] スプリングバンク ローカルバーリー  1966-2000  34年  55%

(香り)すばらしく心地の良いエステリーな香り。上品な有機溶剤の香り。ウッディーかつナッティーな熟成感。長熟でありながら重くならず、たいへんきれいな印象。

 しだいにバニラが強く香ってくる。だれもがいつまでも香りを楽しんでしまうだろう。

(味) すばらしくフルーティー、熟成からくるしぶみも心地よい、かるくピートを感じる。

 ここでもウッディーかつナッティーな味わいが強く、きわめて味の数が多い。


[NO.7] アードベッグ  キンダルトン  1980  24年  57.6%

(香り)いがいがと軽いピート香。エステリーかつ心地よい酸味を感じる。しばらくすればまったりとバターを思わせる香り。

(味)酸味がほど良く、軽くピートが効いているあじわい。やがて甘さを感じるようになる。さらに奥にはレモン。エステリーな熟成感もすばらしい。