Connoisseures Club -- May. 2006 -- BRORA
テイスティングノート 山崎 白秋記 今月のお題は、「ブローラ」である。モルト会のメンバーのなかでは1,2の人気を争う蒸留所である。
さて、今回の5本を紹介しよう。 ***[NO.1] ロンバード ブローラ 1982-2003 21年 50% *** (香り) 上品で軽くエステリー。エレガントでスマート。酸味が心地よいが個性は少ない。 最近テイスティングする長熟ものは、こんなさらさらとして上品な香りのモルトが多いが気のせいだろうか。 (味) まず感じるのは甘さである、さとう水のようである。香りほど熟成を感じないところが残念である。 しばらくすると苦味を感じ、アクセントとなっている。
(香り) 綺麗なかおりである、特定の香りがでしゃばることなくバランスして香ってくる。続いて出てくるのは酸味である。奥には硫黄かフェノールの香り。軽いピートの香りもかんじることができる。 (味) 香りとは裏腹にこげたゴムの味わいで、明らかにシェリー樽熟成の個性である。ややピートも感じられる。苦味をともなうフィニッシュ。
(香り) トップノートはキャラメルである、酸味の香りがあとを追うように感じられる。しばらくすればバタースカッチの香りとピートが付加される。バーボン樽熟成のモルトであろうか。 (味) 非常にドライである。さらに口に含んだ印象はジンジンとするもので心地よいものではない。 続いて、ややこげたゴム、あるいはイガイガする、軽いピートなのかもしれない。 ***[NO.4] SMWS ブローラ 61.19 1982-2004 21年 59.7% *** (香り) さわやかで青空のようなかおり。さらに香りをかいでいるとフルーティーでいっぱいになる。しばらくすればキャラメル香も感じられるが、奥には臭みをかんじる。 グラスを回していると、甘いバニラの香りもでてくる。 (味) あじわいはドライである。ブドウ系のくだものが口いっぱいになる。ドライではあるがやや甘さを感じる。フィニッシュはややひねた香りが残る。 ***[NO.5] シグナトリー ブローラ ストレート・フロム・ザ・カスク 1981 21年 59.2% *** (香り) さわやかでエレガント。突き抜けたさわやかさ。気持ちのよい気分にさせてくれる香りである。 (味) 口に含んだ瞬間ジンとする。ぶどうの個性が強い。辛く苦い、とっつきにくいが側においてじっくり味わってみたいモルト。 ボウモアとは違った化粧品香が感じられる。
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★<タイトル> ブ、ブローラ!? ▼投稿者/ 惹樽(管理人) 2006年 06月07日 18:21 補習も終わったようなので、先月のネタで一発。 自分が持ち込んだボトルもあったので、ブローラの可能性があることが分かっていたのに、途中までさっぱり分かりませんでした。今回感じたことは… ブラインドテイスティングの場合は特に「他人の意見に影響されやすい」ということ。比較的ネガティブな反応が多かったので、4番目のソサエティが出てくるまで「美味しい」という言葉が出せませんでした。 もうひとつは、最初の1杯の印象が先入観を植え付けるのではないかという点。2杯目以降をテイスティングするときにどうしても共通点を探しにいってしまうので、最初の印象を引きずってしまうようです。 最初のロンバードのブローラは私も好印象を持っていたのですが、どうもモルト会ではやたらハードルが高くなるようです。 それにしても、ネタが分かってきたときのKさんのあわてぶりは本当に可愛かった(彼はすごくいいキャラしてますよね(^_^) そういう意味でもとても楽しい会でした。
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