<シングルモルト?ピュアモルト?> 2003年11月22日 惹樽


Cardhu(蒸留所名)12年がシングルモルトではなくピュアモルトと表示され、何ヶ所かの蒸留所のモルトをヴァッテドされものが販売されていることが明らかになり、今イギリスで論争となっている。

ピュアモルトという呼び方は日本ではサントリーをはじめとする各社が使っているが、それを Diageo 社が逆輸入したようなかたちであり、漫画「美味しんぼ」の原作者、雁屋哲氏が作中であいまいな表現であると批判していたことを思い出した。

シングルモルトのブランドとして定着していたものを中身を明らかにしないかたちで移行させたというのはフェアとは言い難いし、消費者が自分の買う商品について正確な情報を知ることを望んでいるという時代の流れにも反している。

加えて Diageo 社が幅広くアルコール飲料を販売する国際企業であるということも問題を大きくしている原因であろう。Diageo 社のコメントを読むと、悪びれることなく他社が追随するであろうとさえ述べており、今後同社から発売されるモルトウイスキーを買う際には、ピュアモルトの表示に変わっていないかどうか確認する必要があるということのようだ。

ヴァッテドモルトの販売量が増えるのは別にかまわないと思うが、リーディングカンパニーである Diageo 社には、堂々と新ブランドの商品で勝負して欲しいものである。