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<ブラインドテイスティングは難しい> コニサーズクラブBBS 投稿者/博雅堂主人 2004年08月30日(月)14時25分

毎月一度、5年余り Single maltの試飲会でブラインド・テイストを繰り返している我々ですが、相当に授業料と経験を積んでいると思う割に正当率が低いです。

過去に飲んですごく印象的なボトルは当たる時もあるのですが、お題が島物なのに「これは少なくとも島物ではないよね・・・」などとコメントを言ってしまう始末。

シェリー樽なのか、アルコール度数が高いか低いか、熟成年数が多いか少ないか、大ざっぱに産地の違いは判別できつつあるが、この蒸留所は何々です!との断言は非常に覚束無いのが現状です。

特に近年、個人的にはオフィシャルの Single maltよりもボトラーズのCASK中心に興味が移行してきているので、スタンダードな43% 前後のオフィシャルに正直言って美味しさを感じなくなってきています。

そして同じ蒸留所とは思えないほどボトラーズ物には差があるので、共通点を探り出すのに苦労するほどです。 でも、MALT会以外で飲んでいる時は瓶の中身を知っている訳だから、知識の情報による記号探しは絶対しているはずです。

それと重要なのは、飲む以前にどんなものを口にしているかによって、すごく味が左右されていると思います。先に度数の高いモルトを飲めば、次に飲む低い度数のモルトは印象が変化してしまう難しさがある。

体調の問題も大きいと思います。

某TV局の番組「TVチャンピオン」でラーメン王編で出されるラーメンを次から次へと正解を出していましたが、何の情報もなしに同じ器に同じ条件で出されても本当に正解が出せるのかなー?と疑問に思ってしまったのですが・・・つまり目での情報が酒類のような液体よりは得られ易いのでは?と。

そして、あらゆる分野のチャンピオンを取り上げている筈なのに、なぜかお酒のブラインド・テイスティングによる内容は見たことがありません。 ソムリエが巷に溢れている訳だから、他の番組でも取り上げて良さそうなのに、意外とこの手の内容は企画されていないように思うのです。絵になり憎いのも確かです けど・・・

以前にも紹介したホームページにブラインド・テイストの難しさを記述した記事が最近も新たに出ているので1度覗いて見てください。僕には共感できる感想でした。

http://www.9393.co.jp/tomosato/index.html

世の食通、フードジャーナリスト連中の業界に対する提灯記事に一般人は惑わされるな!と警鐘を鳴らし続けておられます。

次のアドレスで直接の記事が登場します。

http://www.9393.co.jp/tomosato/kako_tomosato/2004/04_0829_tomosato.html


▼投稿者/ しんぐるもるとしすたーずA  投稿日/2004年08月31日(火)13時53分

私も友里さんの著書を2冊読んでますよ。一つの店でもマスヒロとこの人とでは書き方が全然違いますよね。比較しながら読むといい退屈しのぎになります。

思わず反応してしまいました。


▼投稿者/ 山崎白秋  投稿日/2004年08月31日(火)23時20分

ブラインドテイスティングに思うことに対して、まったくそのとおりに思います。おおざっぱに地区が想像できる時もありますが、正解を聞いてどんでん返しをくらうこともしばしば。

まったく環境のちがう場所ではぐくまれたサントリーのモルトがスペイサイドやハイランドと間違えたりもします。

余市のセラーならともかく、近江のセラーですばらしいモルトができることを思うに、スコッチはスコットランドでなければできないなんて常識は通用しないですね


▼投稿者/ 惹樽  投稿日/2004年09月01日(水)14時17分

たった一度だけ、天啓のごときひらめきで蒸留所名が分かったという経験がありますが、ほとんど当りませんね。以前にも書きましたが、ブラインドの意義は先入観のない状態で味わえるところにあると考えていますので、モルト会での蒸留所当てはあくまでゲームだと思っています。

ちなみに、ひらめきで分かったのはクライヌリッシュでした。初めて飲んだボトルだったはずですが、瞬間で確信しました。なぜ確信できたのか、いまだに自分でも不思議です。