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酒味の会(スコッチ文化研究所浜松支部月例会 04年5月)
2004年5月2日 BAR THINK 浜松店

レポート&テイスティングノート  惹樽 記

 私(惹樽)はスコッチ文化研究所名古屋支部の代表世話人ということになっています。毎月のモルト会(コニサーズクラブ)は、支部の例会を兼ねるかたちで開催されており、今年1月には、はるばる横浜支部浜松支部の方にも参加していただきました。

 浜松支部の例会は「酒味の会」として毎月BAR THINK 浜松店で開かれています。メンバーが自由な時間に集まり、この日に封を切られるニューボトルを中心に楽しむという形式です。5月2日は凧揚げで有名な浜松まつりの前夜ということで、街全体がやや高揚した雰囲気に包まれているように感じました。

 私は18時20分ごろにお店に一番乗りし(すぐにもう一人の名古屋支部メンバー、harazaki さんも来店)、マスターと挨拶を交わしたあとにさっそくこの日のニューボトル、注目のボウモア30年からいただくことにしました。この日は私が最後にいただいたアードベッグ以外にもう一本、ポートフィニッシュのラフロイグが用意されていましたが、私はHPでチェックしておいた、日本では手に入らないザ・スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティのポートエレンをいただきました。

BOWMORE 1972 2002 30yo 49.5% SIGNATORY VINTAGE

PORTELLEN 1983 1996 13yo 58.8% SMWS No.43.14

ARDBEG 1997 2003 6yo 58.9% COMMITTEE RESERVE

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 飲んでいるうちに、名古屋支部にきていただいたお二人もいらっしゃいましたので再会の挨拶をかわし、ぞくぞくとおみえになったメンバーの皆さんと楽しい時間を過ごしました(モルトという共通の話題があるので、打ち解けるのに時間はかかりません)。浜松支部代表世話人は大変なモルトコレクターだということで、この日はオークションにかけるとかで、ボトルやミニボトルを抱えて登場。ぜひ合同事業をやろうという話も出ました。電車の時間が来たので残念ながら8時20分頃にお店を後にしましたが、歓待していただいた浜松支部のみなさんに感謝、感謝。5月9日の2周年も大いに盛り上がりそうですね。

*** BOWMORE 1972 2002 30yo 49.5% SIGNATORY VINTAGE  ***

30年熟成のボウモアの封開けの一杯をいただく。さすがに美味しい。

(香)長熟ボウモアにふさわしいフルーティーなトップノート。繊細なピート香をかすかに感じる。浜辺のテラスに置かれたトロピカルフルーツのバスケット。

(味)まず優しい甘さが口の中に広がり、次にややビターなチョコレート味も。かすかにボウモア独特のハーブ石鹸も感じる。やがて香水を口に含んだような刺激が舌の上に広がる。アフターはかなり長い。


*** PORTELLEN 1983 1996 13yo 58.8% SMWS No.43.14  ***

BAR THINK 浜松店のマスターがエジンバラで手に入れたという貴重なモルト。

(香)第一印象は「これはカリラだ!」相当にスモーキーでかつアーシー。

(味)かなりスモーキーだが甘さも強い。味の印象はアードベッグか?焦がしたような味と溶剤を連想させる刺激もあり、非常に意外だった。本当にポートエレン?

考えて見れば、こんなに若いポートエレンを飲むのは初めてだ。何とかして再開してもらえないですかね〜


*** ARDBEG 1997 2003 6yo 58.9% COMMITTEE RESERVE ***

COMMITTEEの会員だけに販売された貴重なモルト。BAR THINK 浜松店のマスターが苦労して手に入れたものだそうです。

(香)度数が高めなせいか、最初はあまり香りがたたない。ややニューポッティーな香りは感じるが、これはラベルの最上部にある「VERY YOUNG」の文字にひきずられたせいかも?スモーキーではあるがそれほど強いものではない。

(味)最初にかなり強い甘さと煙を感じた。バーボンバレルのファーストフィルか?そしてセメダインを連想させる強い刺激が舌を刺す。

ラベルにべったりと「FOR DISCUSSION」の文字。「VERY YOUNG」の文字とあいまって暴れん坊を想像したら、肩透かしを食った。一見悪ぶっているけど実は育ちのいいお坊ちゃんといったところか?しかしアードベッグの造りが明らかに変わったと思わせるには十分で、「こんなんになりました~」(なぜか大阪弁)と言うことで、そこが「どうぞ議論してください」という意味なのかもしれない。