Connoisseures Club -- Apr. 2006 -- GLEN ELGIN
テイスティングノート 山崎 白秋記 今月のお題は、「グレンエルギン」である。ご存知ホワイトホースのキーモルトであり、メジャーな蒸留所といえそうだが、オフィシャルボトル以外のモルトを飲まれた方は少ないのではないかと思う。 オフィシャルボトルをティスティングすれば、軽いシェリーとバランスのとれたライトなスペイサイドモルトといったハウススタイルを連想するが、今回の5本はそんな軽いスタイルではなくしっかりと味の濃いモルトが多かった。
さて、今回の5本を紹介しよう。 ***[NO.1] ロンバード ジュエルズ・オブ・スペイサイド 1975-1999 50% *** (香り)上品でエステリー。ライトではあるが、しだいにさわやかな熟成香に満たされる。その後ウッディーな熟成香は満足度を増し、香りだけで幸福感が得られる。ライトでありながら熟成を感じさせるところは稀有な存在だ。 (味) 軽くフルーティー、ブドウ系のフルーツである。しばらくするとやはりウッディーな熟成感を味わう事ができる。
(香り) まず麦芽風味を感ずるが、しだいにエステリーになってくる。軽いピートを感じ取ることができる。度数のわりにアルコール感が強い。 酸味が心地よく、わずかにキャラメル香がある。さらに乳酸の香りと金属的な香り。 (味) 軽いピートとブドウの味。無機質なあじわい。
(香り) 酸味が爽やかでここちよい。エステリー感も十分である。さらにグラスを回しているとウッディーな香りが熟成を予感させる。ブドウの香りが色濃く香ってすばらしい。これほどフルーツが濃く香るモルトもめずらしい。 (味) やはりブドウの味は濃い。フルーティーでビッグボディといえるのは珍しいのではないか。さらに熟成由来のにがみも感じられる。 ***[NO.4] ブラッカダー カレドニアン・コネクション 1975-2000 24年 56.3% *** (香り) 香りの立ちが遅く、ライトと思ったのもつかの間、すぐさまエステリーな香りで満たされる。華やかで明るいイメージ、軽いピート香もありスパイスとなっている。 その後ややタクアンの香りが感じられるが、ミントの香りもあり、けっして嫌味ではない。 軽い石鹸香もありバラエティーなモルトでもある。 (味) すばらしく味が濃いモルトである、味はフルーティーでブドウ系である。しかも酸味とバランスして飲みやすい。
***[NO.5] アデルフィ 1974-2000 26年 57.3% *** (香り) 軽いシェリー香、2空きのリフィルシェリーであろうか。エステリーかつキャラメル香も感じられバーボン樽の個性もある不思議なモルトである。 (味)エステリー、ぶどうの個性。口に含んでいると、じりじりあるいはピリピリする。にがみもあり、舌触りがざらざらとするがけっして悪いものではない。
|
|||||||||
▼投稿者/ harazaki 投稿日/2006年05月03日(水)23時48分 5本揃えるのに時間を要したエルギンでしたが、 なかなか良かったようですね。 ボトルが私の手元に戻ってくるのが楽しみです! ところで特級時代のホワイトホースとの飲み比べは如何でしたか? ▼投稿者/ 惹樽 投稿日/2006年05月11日(木)12時09分 ブログにも書きましたが、ホワイトホースの新しいボトルと飲み比べました(やっぱり旧ボトルの方が美味しかったです)。エルギンを試飲したあとには飲んでませんが、キーモルトとして共通するものがあるという印象はありませんでした。
|
|||||||||
|