Connoisseures Club -- Feb. 2006 -- LONGMORN
テイスティングノート 山崎 白秋記 今月のお題は、「ロングモーン」である。ここのところ、モルトの会では評価の高いメジャーな蒸留所が、必ずしも芳しくない評価であることが続いた。 しかし今回は違った、一本目でそこそこの評価を得たあと、新しいグラスが出されるたびに、好印象のモルトでメンバーの多くが頬をほころばせる。 麦芽風味、ややヌカくささ、さわやかな酸味、フルーツ、この個性クライネリッシュではないかと感じた。 そんなことで今回のテーマは、マスター会心のクライヌリッシュリベンジかと思ったのである。北ハイランドには違いなかろうと思ったのだが、またしても大きくはずしてしまった次第である。 深みのあるウッディーな個性はたいへん秀逸で、メンバーの間ではロングモーンの評価を不動のものとしたのではないか。
さて、今回の5本を紹介しよう。 ***[NO.1] ウイスキーガロア ロングモーン 1987-2003 16年 52.1% *** (香り) トップノートでは軽くピートを感じる、ピートはヨード系のものではない。その後高貴な香りがほのかに香る。 (味) 単調な味わいでブレンデッドではないかと感じる、ドライ。若さを感じる。砂糖水の風味。
(香り) トップノートはイガイガした印象。すぐさまフレッシュな熟成香が広がる、酸味がほどよくバランスしたすばらしい香りだ。
(味) 口に含めばすぐに熟成を感じ取ることが出来る。ここでも酸味が名脇役だ。
(香り) まずヌカをかんじてしまう、相反するがフレッシュさも強く感じられ、暗いイメージではない。 (味) ブドウ系のフルーツが深々と感じられる。若さゆえにアルコール感も強くハードでドライ。 ***[NO.4] ブルームスバリー シェリー 1974-2000 26年 54.8% *** (香り)エステリーな熟成香がすばらしい。酸味や深い麦芽香できわめてビッグボディ。 (味) すばらしくフルーティー、酸味もほどよい。まったりとしたブドウの個性が強い。ビッグボディでエステリーな熟成感がすばらしい。 ***[NO.5]ダンカンテイラー ピアレス 115/183 1978-2003 28年 58.1% *** (香り) 第一印象はエステリー。酸味と麦芽風味がほどよくバランス。香りが立つまでに時間がかかるがしだいに木の香りに包まれる。 (味)フルーティーさが強く、香りに較べると熟成不足を感じてしまう。フルーツはブドウ系である。
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