Connoisseures Club -- Oct. 2005 --

GLEN KEITH

 

2005年10月度 コニサーズクラブ
テーマ:グレン・キース
2005年9月23日 Stand Bar

テイスティングノート  山崎 白秋記

 今月のお題は、「グレンキース」である。マイナーな蒸留所というわけではないが、なかなか飲む機会も少ない蒸留所ではないかと思う。
  グレンキースといえば「青りんごの香り」とよくいわれるが、今回の5本にはそんな印象は感じられなかった。ドライに感じられたモルトもあり、フルーティーさはあまり感じられなかったのでスペイサイドモルトとは思わなかった次第である。 1970年までは3回蒸留をしていたらしいが、今回の5本目のクーパーズチョイスは1969年蒸留であるので3回蒸留であるはずだ。3回蒸留の個性は特に感じられなかったが、他のメンバーはどう感じられたのだろうか。

スコッチ文化研究所名古屋支部第26回例会

1.SMWS 81.07 1993-2004 10年 55.6%

2.ケイデンヘッド 1985-2001 16年 59.2%

3.ジェームズマッカーサー 21年 60.2%

4.ジェームズマッカーサー オールドマスターズ 25年 52.9%

5.クーパーズチョイス 1969-2005 36年 49.5%

※写真の1番右はオフィシャル10年(1000ml)

さて、今回の5本を紹介しよう。

***[NO.1] SMWS 81.07 1993-2004   10年   55.2%   ***

(香り)スイートでやさしい香り。しだいに麦芽の粉っぽい香りが感じられるようになる、若さともとれるかもしれない。 奥にはややまったりとした香りも。やや単調な甘さ。アルコール感は強い。やがてバニラ香やキャラメル香が強く感じられバーボン樽ではないかと感じた。

(味)ジーンとした味わい。わりにドライ。軽い印象のモルトである。


***[NO.2] グレン・キース ケイデンヘッド   1985-2001  16年   59.2%   ***

(香り) まったりとしたトップノート。やや潮っぽくなまっとした印象はアイラ モルトか?や やヌカの香り、奥には熟成香が感じ取れる。

(味)フルーティーではあるがややひねたフィニッシュがある。やはりドライで単調なあじわい。


***[NO.3] グレン・キース  ジェームズマッカーサー  21年  60.2%   ***

(香り)上品で華やかなトップノート。酸味と甘さがほどよく香ってくる。しだいにウッディーで深みのある香りに包まれて長熟であることがうかがい知れる。

(味) 極めてウッディー。さまざまな木の香りがすばらしい。たくさんの時を経た深深とした印象が強い。うまいモルトである。

 

***[NO.4] グレン・キース  ジェームズマッカーサー  オールドマスターズ  25年  52.9%   ***

(香り)遠い昔に出会った香り、あの縁日の砂糖がまぶされた「いちご飴」の香りである。ハッカとミントも感じられる。奥には梨もある。きわめて特徴的な香り。

(味)甘い含み香。やはり、いちご飴の味。チープな印象である。フィニッシュはハーブ、ミント。

***[NO.5] グレン・キース  クーパーズチョイス  1969-2005  36年 49.5%   ***

(香り)ジーンと硬質な香り。ミディアムボディ。ややひねた香り。 トップノートの硬質さは影をひそめ、しだいにバタースカッチのような深みのある香りが立ってくる。 軽いピート香。酸化して焼けた香り。やや甘い、しだいにすばらしくウッディーな熟成香に包まれる。非常に香りの数が多く複雑である。

(味) ヒノキの香り、硬質な木の香りがあり、深みがありながらシャープである。軽い熟成香。 ミズナラ樽熟成を思わせる含み香。樹液の香りもある。さまざまな木の香りに満足する。

 


コニサーズクラブBBSより

★<タイトル>キースを聴きながら

▼投稿者/ 惹樽(管理人)  2005年10月27日(木)12時00分

今月のコニサーズクラブのテーマはまたまたマイナーな蒸留所(って自分が集めたんですが)で「グレンキース」でした。

実は最初の一杯からグレンキースではないかと疑っていたのですが、自分の中ではオフィシャルを入れて5本だと思っていたので、それらしいものがなくて迷ってしまいました(2本目のケイデンヘッドがあったことをすっかり忘れていました。何しろ持っていったのがずいぶん前のことだったので)。

驚いたのはジェームズマッカサーの新旧2本のボトル。旧ボトルはとても美味しかったので買って大正解。また新ボトルはハッカ入り駄菓子の香りと味!とっても個性的で面白い(どちらも自分のボトルだけど飲んだのは初めて)。

今回は都合がつかず欠席という方が多く、わずか4人による試飲でしたが、火曜日には補習が行われたはず。そして、その場では洒落でBGMにキース・ジャレットを流そうという話になっていました。補習参加の方にも楽しんでいただけましたでしょうか?


▼投稿者/ 山崎白秋  投稿日/2005年10月29日(土)12時11分

グレンキース、割りにドライでスペイサイドとは思いませんでした。