Connoisseures Club -- Jun. 2005 -- PORT ELLEN
テイスティングノート 山崎 白秋記 今月のお題は、「ポートエレン」である。好きな蒸留所のランキングをつければ5位以内に登場すると思われる蒸留所である。 たいへんブランドイメージも良いのであるが、これがまたいつものようにブラインドテイストすれば、かならずしも秀逸とはならないところが面白いのである。 ノージングではハイランドモルトと感じたが、味の方はやはりピートが感じられアイラ産であることを主張していた。が、しかしポートエレンとは思わなかったのである。 草の香り、麦芽、乾燥した穀物の香りがするところなど、オールドフェッターケンを思い浮かべたほどだ。また、ごく軽く化粧品もしておりグレンギリーなども頭をよぎったのである。 正直ポートエレンとは納得できなかった、頭のなかではもっとうまいモルトを作る蒸留所として出来上がっているのである。
さて、今回の5本を紹介しよう。 ***[NO.1] ダグラスレイン オールドモルトカスク 1978-2001 22年 50% *** (香り)上品なフルーツ香、ライトボディー。ハイランド系のややドライな香り。奥には紙くさく粉っぽいところも。南ハイランド系の麦芽風味。干した草の香り。 (味) フルーティー、北ハイランド系のドライさを感じる。軽いピートのフィニッシュ。
(香り) 上品なフルーツ香、ライトボディー。奥には紙くさい香り、南ハイランド系の麦芽風味。ややドライ。干した草の香り。軽い酸味と甘さを感じさせる。 (味)フルーティー、軽い酸味、やや硬質な味わい、北ハイランド系のドライさを感じる。ピートのフィニッシュは長く続く。
(香り)まず、やや生臭い香り。海辺の潮のかおり。酸味があるので重くはない。しばらくすればタクアンの香りも感じられる。ブドウ系のフルーツ香、やはり紙くさい香りは離れない。 さらにはごく軽く化粧品香も香ってきて、まったく正体不明である。 (味) 酸味とフルーツのバランスが良い。ミディアムボディ。ピートが中程度にきいている。しだいにブドウ風味が強く感じられる。非常に深い味わいだ。
***[NO.4]UD レアモルト 20年 60.9% *** (香り)酸味とこくのある香り。バーボン樽の個性。ややピートを感じられる。ブドウ系のフルーツ香が好印象。だが、やはりこれも紙くささがある。さらには化粧品香も、グレンギリーの個性が頭のなかに出来上がる。 (味)ピートが強い。やはりここでも、ごく軽くではあるが化粧品を意識する。酸味とグレープがほど良くバランスする。味の数が多く長いこと楽しむことのできるモルトである。 ***[NO.5] ザ・ボトラーズ 1982-2001 19年 61.7% *** (香り)バタースカッチの香りが非常に強い。甘く、非常にオイリーである。生クリームを連想させる香りも強い。 バタースカッチの香りに支配されてマスキングされてはいるが、こげたシェリー樽の個性も強い。とにかく濃厚な香りで好みが分かれるところである。 (味) シェリー樽の個性が強い、非常にこうばしい。バターの印象も強くたいへんオイリーである。
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★<タイトル>ポートエレン ▼投稿者/ 惹樽(管理人) 2005年06月26日(日)23時06分 今日のモルト会のテーマはポートエレンでした。 自分は途中まで完全に勘違いしていましたが、ヒントをもらってほぼ確信しました。 今日もいつもと同じような話になりましたが、もしラベルを見て飲んだら「さすがポートエレン」だったろうところが、ブラインド・テイスティングなので「結構いいね」。ブランド・イメージっていったい何だろう…
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