Connoisseures Club -- Aug. 2003 -- THE GLENLIVET
テイスティングノート 山崎 白秋 記 今回でモルトの会も5周年、通算60回を重ねたことになる。その記念すべき5本はモルトのビッグネーム「グレンリベット」である。 オフィシャルボトルを飲んでみると、みるべきモルトがない蒸留所ではあるが、ボトラーズものとなると俄然すばらしいものがでてくる。 今回はスペシャルということで、30年オーバー2本を含む長熟モルトの祭典となったわけである。
さて、今回の5本を紹介しよう。 ***[NO.1] シグナトリー 1976-2002 26年 56.5% *** (香り)トップノートはシェリーである、ややこげた香りシェリーでありファーストフィルのシェリー樽であろう。こげてはいても上品な種類のシェリーである。その後、長熟からくる、熟れたバナナの香りで包まれる。 (味)シェリー樽を強く感じる。シェリーにマスキングされ26年熟成の複雑さが感じられない。もちろん12年ものにくらべればうまいのではあるが、他の4本のできがよいだけにぶが悪い。
(香り) ウッディー、木の香りがすばらしい。濃厚な熟成香、ナッティー。じゃまにならないシェリー香。 厳選された樽を使ったと思わせるのに十分な香りである。奥にはかすかなピートを感じ、くどさを抑えるのに一役かっている。さらにエステリーな香りも十分である。 (味) 味にはやや焦げたゴムを感じるが、柑橘系の味がバランスして、邪魔とかんじるほどではない。 ここでも木の香りは非常に心地よく、たいへん幸せな気分にさせてくれるモルトである。もちろんフィニッシュは長く、グラスはいつまでも、すばらしい木の香りを放ち続ける。
***[NO.3] エイコーン ナチュラル モルト セレクション 27年 58.65% *** (香り)第一印象は「ほこりっぽい」である、やや硬質な香り。かおりの立ちの非常に遅く、香りの種類の少なさにだれもが長熟とは感じなかったと思う。 長熟ではあるが、麦由来の若さをかんじる。ただし、いわゆる「モルティ」と感じるまで若くはない。やや酸味を感じる。 (味) 「からい」が第一印象である。なおかつぴりぴりと感じ、ドライな印象である。 しばらくするとフルーティーな味がでてくるが、かれた印象が強い。スペイサイドモルトとかんじられないモルトである。あえていえば、ピートをおさえた長熟のアイラモルトといったところか。
***[NO.4] ソサエティ 2.48 13年 58.1% *** (香り)高貴で上質な香水のかおり。さわやかな印象。古いエドラダワーに感じるおしろい系の香りではあるが、それほど強いものではない。 (味)つんと硬質なぶどうの風味。ややいがいがとした、軽いピートを感じることになるが全体を引き締める程度もものである。
***[NO.5] ソサエティ スペシャルボトル 2.38 34年 65.3% *** まずスペックをみていただきたい、34年ものでありながら、65.3%である。いったいどんなアルコール度数で樽詰したのであろうか。天使からアルコールをわけてもらったのか。 (香り)上品なテステル香に包まれる。シェリー香も十分に香り、心地よい。リフィルシェリーで熟成したあと、バーボン樽で短期間フィニッシュした印象である。
(味) エステリーかつウッディーである、しぶみやうまみ成分が多量にふくまれ、ひじょうに味わい深い。ボディーがきわめてビッグである、酸味とフルーツも十分である。 フィニッシュはいつまでも長い。ビッグなボディでありながら、何杯でもいけそうなモルトである。
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★投稿者/harazaki 投稿日/2003年12月28日(日)23時16分 本日は、皆さんお疲れさまでした。 今回のリベット、私には全くわかりませんでした。
皆様、ありがとうございました。とても楽しく過ごすことができました。 また来年、参加させていただきたく、お願いいたします。
60回&5周年記念は参加14名という久々の大人数になりました。どうも皆さんお疲れ様でした。 満を持してのボトラーズもの&シングルカスクの「グレンリベット」5本はいかがでしたでしょうか?
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