Connoisseures Club -- Aug. 2003 --

THE MACALLAN (Oak Cask)

 

2003年8月度 コニサーズクラブ
テーマ:マッカラン(オーク樽)
2003年8月24日 Stand Bar

テイスティングノート  山崎 白秋記

 今月のお題は、マッカランである。今回のお題、スタンドバーのマスターから満を持してだされたテーマなのである。 ビッグネームなのになぜ?と思われるあなたは、スタンドバーの常連である。
そう、今回のマッカランはシェリー樽以外のマッカランなのである。 シェリー樽以外のマッカランを5本揃えたところには、相当の苦労を感じずにはいられない。 そんな苦労をよそに例によってブラインドで会はすすめられたのだが、今回も私はおおいにはずしてしまった、しめった香り、甘いのにドライ、こんなイメージからローランドと思ったのである。

 

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1.ウイルソン&モーガン マルサラフィニッシュ 12y 46%

2.マキロップチョイス 12y 57.4%

3.SMWS 24.54 12y 60.2%

4.ジョン ミルロイ 1980 22y 57%

5.ブルームスバリー 1980 22y 57%

さて、今回の5本を紹介しよう。

***[NO.1] ウィルソンアンドモーガン マルサラフィニッシュ 1990 12年 46%   ***

(香り)香りの立ちはやや遅い、柑橘系の上品なフルーツ香、ほのかにシェリー香。「3空き」くらいのシェリー樽フィニッシュか。バーボン樽の個性も見え隠れする。しばらくすると若さからくる、麦芽の香りがかすかに感じられる。

(味)しめった味、暗くしずんだ個性。飲みくちはざらっとしている。


***[NO.2] マキロップチョイス cask no.092 1990 12年 57.4%   ***

(香り) トップノートは暗い印象で、キャラメルの香りがしてくる。その後、突然のように花の香りが文字通り開いてくる。 さらに軽くシェリー香が立ってくるが時間とともに消え入ってしまう。

(味) ほどよい酸味とフルーツを感じる、奥には軽いピートをともなうがスモーキーの印象ではなく、喉の奥がいがいがする感覚である。 若さもしばしばかんじるが、苦みがありそれとバランスしているようである。

 

***[NO.3]SMWS(ソサエティー)24.54 12年 60.2%   ***

(香り)軽いピート香、さらに海っぽい湿った印象。アルコールは強く感じられ、ドライである。わずかなシェリー香とエステル香。

(味) 非常に軽いピートを感じる。上品、しだいに甘味を感じる。香りほどドライではない。

 

***[NO.4] ジョン ミルロイ 1980 22年 57%   ***

(香り)しめった個性。かるいシェリー香。その後、熟成を強く感じるようになる。ボディはビッグである。

(味)軽いピート、口の奥にいがいがした味。酸味が感じられ、香りの印象より明るく、バランスよい飲みごたえ。

 

***[NO.5] ブルームスバリー オークカスク 1980 22年 57%   ***

(香り)軽いピート香とシェリー香。その後、花のようなさわやかな香り。さらに熟成からくるキャラメル香やエステル香が香ってくる。上質の2空きのバーボン樽であろうか。

(味) 軽いピートとフルーツの印象、ただしオーバンとはタイプが違うものである。やや、のどにひっかかる印象と心地よい苦み。

 

マッカランからシェリーを取り去ったモルトは、ややピートを効かせており、意外にも湿った印象がある。バーボン樽といえども、軽いシェリー香がするのがミステリーであった。もちろんブラインドでテイスティングしているので、マッカランというブランドに引っ張られたわけではない。

 


コニサーズクラブBBSより

★<タイトル>今月のお題はマッカラン 投稿者/惹樽 投稿日/2003年08月25日(月)9時53分

スタンドバーのマスターと私が苦労して揃えたシェリー樽熟成ではないボトラーズのマッカラン5本はいかがでしたでしょうか?1本はマルサラフィニッシュですが、後の4本はいずれもカスクストレングスかつバーボン樽熟成(らしい)です。

オフィシャルを入れようかという話もあったのですが、やはり抜いて正解だったようですね。少々ひねりが効き過ぎかもしれませんが、これぐらいじゃないと「へぇ〜」と言ってもらえない..

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▼投稿者/ harazaki 投稿日/2003年08月25日(月)18時17分

いいですね。 シェリーカスク以外のマッカラン、しかもボトラース物、カスクストレングスのみ。

時間があれば参加したかったのですが、惜しいことをしました。

マルサラフィニッシュは、ウイルソンモーガンのものでしょうか?確かロングモーンのマルサラも出てますよね。

あとのバーボンカスクは、ジョンミルロイ、ケーデンヘッドぐらいしか思いつきません。ボトルを集めるのには相当苦労されたことだと思います。

マッカランというと、オフィシャルの方がいいというイメージが個人的にあり、ボトラースのものをBARで頂いたり、ボトルを購入することが余りないので、参加できなかったことを後悔しています。

テイスティングノート、期待してます。

マッカランというと、昨日ぐらいからインターネットの複数の酒販店で、オフィシャルの18年の1966〜1983年ビンテージ(75年を除く)の17本を35万円前後で販売しています。

1 オフィシャル18年のビンテージ表示が1984年を最後に表示されなくなる。しかも84年物は83年と84年のバッティングしたもの

2 サントリーが洋酒を値上げをした影響か、18年物が市場から消えている。グランリゼルバまで品薄。

私はこの二つの要因で、この時期に売りに出されていると考えています。一気に揃うことを考えれば35万は安いのかもしれませんが、地道に1本ずつそろえていく楽しみは・・・。

戦前から続くビンテージ表示(私が実際にボトルを見たことがある古いものは、1945年。確か66年物は17年と18年ものがあり、それ以前になると17年。古くなると16年?。古いものはスクリューキャップで蒸留年の表示はあるが、樽熟成した年数の表示はない。)を続けてきたものをやめてしまうのは残念な気がします。

2年ほど前に51年のビンテージを頂いたことがあるのですが、今まで味わったモルトの中で一番印象深いボトルです。値段(ショット1万円)もそれなりにでしたが・・・。

オフィシャルのマッカラン25年、ボウモア21年とビンテージ表示が次々なくなって、次は山崎の18年か?

 

▼投稿者/ 惹樽 投稿日/2003年08月25日(月)19時27分

マルサラフィニッシュはご指摘の通りでウイルソン&モーガンの12年、これだけが残念ながらカスクではなく46%でした。

カスクの4本は、どれもなかなか良かったけど私はミルロイが気に入りました。

マッカランの18年17本セットは、1本あたり2万円を超えるので買うのはコレクターか投資目的ということになるでしょうね。マニア向けと言うことで買うBARもあるかもしれませんが(BARNSあたりにあるかも?)

ビンテージ表示は飲み比べることもできるので、できれば残して欲しいですね。 私がモルト初心者の頃(多分3年前)に買ったのは1977のマッカラン18年で、すごく印象が良かったのですが、今飲んだらどうなんでしょうね。