ARDBEG
テイスティングノート 山崎 白秋記 今月のお題は、アイラモルトのなかでも、もっともピートを焚いているといわれているアードベッグである。
さて、今回の5本を紹介しよう。 ***[NO.1] オフィシャルボトル TEN 10年 46% *** (香り)まずアルコール臭が鼻につき、香りの開くのを妨げる。しかしすぐにアルコール臭は感じられなくなり、上品なフルーツ、 そしてはちみつのような甘い香りを感じるようになる。ボディはライトである。 (味)ピートを強く感じるが、アードベッグを印象づけるほどに強いものではない。そのあとフルーツの味もでてくる。
***[NO.2] ダグラスラング (オールドモルトカスク) 1975 24年 50% *** (香り)かつてこんな香りのモルトを味わったことがない。そんな印象をだれもが持たれると思う。 あえていえば、木の樹液の香りとでも言おうか、一種独特のものである。木をのこぎりできったときの匂いも。 (味)味もやはり香りに負けず樹液を連想させるものである。さらにひねた味、にがい印象も。そのあと、やっとピートである。酸味も感じられる。 こんなモルトを出すのはいったいどこの蒸留所なんだろうか、そんなことを考えながら味わっていた。まだまだ、 未体験の香りと味をプレゼントしてくれる、モルトはほんとおくが深い。
***[NO.3] GM スピリットオブスコットランド 1990 12年 56.4% *** (香り)トップノートは甘い香り、さらにチョコの香りが甘い印象を増長する。その後上品な熟成香が感じられるようになり、 長熟ものかなと思わせる。奥にはシェリー香も。 (味)酸味、ピート、フルーティーの三拍子である。 ここでブラインドテイストのおもしろさなのであるが、このモルト、 私はブローラと確信していた。上記の三拍子はブローラのものであるからだ。 しばらくすると、かすかにボウモアの個性である石鹸香も顔をだしてくる。そんな印象であるから、アードベッグとしてはバランスのとれた、 ある意味出来のよいモルトである。アードベッグのハードパンチとはちがう傾向の一本である。 さらによいモルトに出会う確率の低い(ごめんなさい)GMにしては、出色の出来である。
*** [NO.4] マキロップチョイス 1991 11年 57.4% *** (香り)まず、アルコール臭がつよく感じられ、そのあとグレープフルーツを感じるようになる。柑橘系の香りである。 (味)やはり、酸味、ピート、フルーティーである。フルーツは甘さよりも柑橘系のツンとした酸っぱい系のものである。
***[NO.5] SMWS(スコッチモルトウイスキーソサエティー) 1993 8年 59.8% *** (香り)まずたってくるのは、なまぐさい香りである。海のなまぐささとはちょっとちがう種類のものである。その後、 明確なキャラメルをかんじられるようになる、さらにシェリー香も奥にあり、熟成したモルトを感じさせる。
(味)このモルトも、酸味、ピート、フルーティーである、さらに、にがみ成分も感じられる。バランスのとれたあじわいではるが、 香りほどの熟成と複雑さはないところが残念である。
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★<タイトル>アードベッグ&ポートエレン 投稿者/惹樽(管理人) 投稿日/2003年06月07日(土)18時06分 先週の木曜日にスタンドバーへ行きました。 それから、シグナトリのポートエレン23年カスクNo.違いを飲みました(No.5340、56.7%) オレンジのようなフルーツ香ときれいなピート香(ポートエレンというともう少しかびくさい印象があるのですが)、軽くビターな味わいでここ最近のベストでした!!
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